夫婦別姓制度|名前から考える、わたしの生き方と社会のかたち
はじめに|“結婚=姓を変える”は当然?
「結婚したら名前が変わる」。
多くの人が一度は経験するこの“当たり前”を、今、改めて問い直す動きが広がっています。
「夫婦別姓」という選択肢がなぜ注目されているのか?
HAPPY COLLEGEではこのテーマを通して、個人の尊厳や多様性、そしてわたしたち自身の“しあわせのかたち”について学んでいきます。
1|今の日本の制度はどうなっている?
現行の民法では、結婚する夫婦はどちらかの姓に統一しなければなりません。
実際には、約96%が「夫の姓」を選んでいます(法務省調査 2022年)。
つまり、女性側の改姓が圧倒的に多いのが現実です。
この制度の背景には、戸籍制度や伝統的な家族観があるとされています。
2|なぜ「夫婦別姓」が求められているのか?
主な理由は、「名前」が単なる記号ではなく、自分自身のアイデンティティだからです。
・改姓によるキャリアや実績への影響
・仕事・公的手続きの煩雑さ
・自分の名前を守りたいという思い
とくに、長く社会で活躍してきた女性たちにとって、「名前を変える」ことが大きな負担になることも少なくありません。
3|他の国はどうしてるの?
欧米諸国の多くでは、夫婦別姓や選択的な姓の使用が可能。
韓国や中国でも、伝統的に夫婦別姓が一般的です。
日本は、法律で夫婦同姓を義務づけている唯一の先進国です。
4|世論はどう見ている?──日本の声を聞いてみよう
本文例:
近年、選択的夫婦別姓に関する世論調査では、賛成の声が過半数を超える傾向が続いています。
たとえば、朝日新聞(2025年2月)の調査では、賛成63%、反対29%という結果でした。
特に18〜29歳では賛成が80%を超えており、世代による意識の違いも顕著です。
一方で、毎日新聞の調査(2025年1月)では「どちらとも言えない」と答えた人が34%にのぼっており、まだまだ社会全体として“考え中”のテーマでもあります。
5|賛否の声に耳を傾けてみよう
<賛成の声>
・自分の名前を守りたい
・キャリアへの影響が大きい
・多様性ある社会にしたい
<反対の声>
・家族の一体感が心配
・子どもの姓はどうする?
・戸籍制度の整備が難しい
どちらの意見にも「家族を大切にしたい」という想いがあります。
対立ではなく、“選べること”こそが大切です。
6|わたしたちができること
・名前に込められた想いを、家族や友人と話してみる
・SNSやイベントを通じて、自分の考えをシェアする
・「選択できる社会とは何か?」を考えるきっかけにする
おわりに|名前は、あなた自身の一部です
結婚しても、名前を変えてもしなくてもいい。
それを自分で選べる社会こそ、自由でしあわせな社会。
わたしたち一人ひとりが、どんな名前で、どんな人生を歩みたいのか。
「夫婦別姓制度」は、その問いに向き合う大切な学びの入り口です。
HAPPY COLLEGEでは、これからも“しあわせを学び合うテーマ”を深掘りしていきます。